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百年前の昨日と今日 1922年8月13日(日)8月14日(月) 井上正子日記

1922年(大正11)8月13日

八月十三日 日曜日 晴 起床五時半 就眠十時

盂蘭盆で仏壇をきれいにしてある。

今年は種ちゃんが新仏になってしまった。

もう直ぐに月忌がっき[月命日]が来る。

種ちやんが可愛い可愛い人であっただけ、思い出すのが事々に多くてその死がいじらしい。


1922年(大正11)8月14日

八月十四日 月曜日 晴 起床六時 就眠十時

弟が少し風邪を引く。寝冷えでもしたのだろう。

七度三分程の熱があったので、やすませて、一日枕元でお伽とぎ[話し相手などの世話]をする。

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1922年(大正11)8月28日 八月廿八日 月曜日 晴 起床五時 就眠十時 朝食後、直に大谷大谷[東山の大谷祖廟/図地 g-3]へ参詣に行く。黒味を帯びたる緑の松の木の間からかすかに美しい朝の日の光はさしこんでいる。 石の敷石は掃き清められているのが遠く連なっている。 二、三の人影が見える。私の歩む下駄のひびきがはっきり分かる。 静かな朝の気分にうっとりとひたりながら何にも考えないで足を運ばせる

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