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ヨリタノムナリ ヨリカカルナリ 彼岸会法話
茨木のり子さんに、「倚りかからず」というよく知られた詩があるので最初に読ませていただきます。 倚りかからず 茨木のり子 もはや できあいの思想には倚りかかりたくない もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない もはや できあいの学問には倚りかかりたくない もはや いかなる権威にも倚りかかりたくはない ながく生きて 心底学んだのはそれぐらい じぶんの耳目 じぶんの二本足のみで立っていて なに不都合のことやある 倚りかかるとすれば それは 椅子の背もたれだけ 今日、秋の彼岸会および報恩講の案内ハガキに、 ヨリタノムナリ ヨリカカルナリ と、親鸞聖人の書かれたものから、カタカナで14文字を引きました。 「ヨリタノムナリ ヨリカカルナリ」、茨木のり子さんは「倚りかからず」とおっしゃいましたが、最後に「倚りかかるとすれば」、それは「椅子の背もたれだけ」だと詩を終わっています。 じつは、茨木さんも親鸞聖人も同じことをおっしゃっているのではないかと、ハタと感じたのです。 ヨリタノムナリ ヨリカカルナリ...
釋源祐
9月20日読了時間: 4分


人生の〆切─大槻文彦『言海』─
地球上のあらゆるところで、あらゆる人々がいろんなことをやっている今の今、ぼくはこうしてここにいる。つまり、生きている。これを書いている。 (長谷川四郎「古本屋」) もしかすると、人の数だけ、「出版されなかった本」があるのかもしれない。そう思うと、なにか空怖ろしくなる。 「ぼく」の仕事は、蒙古語学者の辞書編纂の手伝いで、カードに走り書きされた、読みにくい字を原稿用紙に清書する筆耕の仕事であった。 ぼくは思い出す、……出版されなかった本がある。それはおびただしい数にのぼるだろう。そのなかに蒙和辞典というのがある。千五百枚からの稿本であった。その原稿もそれを編さんした人も戦災で焼けてしまった。ただ、その一部を清書した手だけが生きのこっている…… 長谷川四郎「古本屋」 (『長谷川四郎作品集第二巻』〈晶文社, 1966年〉) 長谷川四郎の「古本屋」は、「戦争前のことはもうよくわからなくなってしまった」と始まる。無名者の手記ともよめるこの短編は、戦後シベリア抑留から帰還した主人公が、ひょんなことから手に入れたバラックで古本屋を営んでいる。客のいない店
Tobirano Rabbit
3月29日読了時間: 5分


旅を機縁(きえん)として
天に墨で写し取られた仏の手を置きました。ここでは縮尺されたものですが、実際の大きさは長さ二メートル、幅四〇センチの〈大仏の手〉の拓本です。これはわたしの伯父、秋野亥左牟 いさむ (1936-2011/先代住職 井上〈旧姓 秋野〉等の兄)が、約六十年前、ネパールのカトマンドゥに滞在し、拓本に取って持ち帰った一枚でした。 毎年秋、この大仏の手の拓本を本堂の天井から吊るして、詩祭「百年のわたくし」という詩の朗読会を十年近く続けてきました。本堂に集った者は、見あげると手だけが見え、身体も頭も遥か雲の上にあるようで、天から差し延べられた手の姿に、どこか仏の慈悲に与っているように感じられるのでした。 この手の拓本を吊るすたびにいつも思うのは、遠い彼方の仏様の国で、身の丈何メートルもあろう大仏に、伯父はバチ当たりにもよじ登って拓本を取ったのだと、神仏を畏れない伯父の無鉄砲ぶりに思わず微苦笑していました。しかし、伯父は拓本を取る心境を、「私は原作に対する時、原作に刻まれた石工の心や、その時代の魂とさしむかいで対話する」と語っていて、大仏によじ登りながら、その
釋源祐
3月4日読了時間: 4分


安田登師「なむあみだぶつをとなふれば」(2025年度 仏教講座)
2月9日(月)に東本願寺北のしんらん交流館で開催の安田登さんの仏教講座「なむあみだぶつをとなふれば 仮名文字の声を聞く古典・芸能のなかにあらわれた念仏 」の第2回目、2時間弱の講義時間、安田さんはほとんど座ることなく、扇子を手によく通る声で『平家物語』からは「敦盛の最期(巻九)」に始まり、能「敦盛 あつもり 」、幸若舞 こうわかまい 「敦盛」を講義、というよりも安田さんはテキストの行間に現れる熊谷直実 くまがいなおざね のこころの模様を教えてくださりました。熊谷直実の目線で身振り手振りが加わると、ただの会議室がひたひたと波音を立てる須磨浦の海に様変わり、安田さんの朗誦に導かれて、敦盛のいる波うちぎわまで迫るようでした。 すでに本講座は先年暮れの12月8日に第1回が催されて、安田さんが日常からフィールドとされる 古典・芸能のなかから、「念仏」に光を当て、その念仏がテキストの行間からどのように〝声〟として聞こえてくるかをお話しいただく、いえただのお話しではなくて、漢字の「南無阿弥陀仏」が仮名文字の「なむあみだぶつ」へ、〝念仏〟が声として立ち現れる過
釋源祐
2月11日読了時間: 2分


GO VOTE! I VOTE FOR SURE!
ブッダガヤブッダガヤの街かどで 旅から無事に帰ってきたのだが風邪をひいてしまった。早く日常に戻ろうと、まだ旅モードの身体に急ブレーキをかけたのがいけなかった。喉の微かな痛みから咳が出るまで、一晩とかからなかった。昨夜から床に臥している。 かかりつけの漢方医の先生のところで処方をしてもらった。先生は、簡単な問診のあと、手首にそっと指を当て、耳を澄ませるように心身の様子を脈(音? 振動? 気配? 動静? 先生に尋ねても当てはまる言葉が出てこない)から窺い、その人の症状にあった処方をしてくださるので、家族の誰かが具合が悪いといつも先生のところへ駆けつける。 スジャータ村の牛 昨日は、わたしが相当疲れた様子をしていたのだろう、心配そうに「どうされました」と尋ねられた。いつもならひと通りの問診で脈診に入るのだが、ネパール-インドと旅してきたことを話さざるを得ないので、旅の間の体調について、毎日香辛料の効いた食事だったので食あたりした話などした。おそらく旅の間、わたしは五感を開ききって過ごしていた。いつもより睡眠時間も短かったし、毎日よく歩き、スケッチ
井上 迅
2月7日読了時間: 3分


詩祭 Poetry Festival「百年のわたくし」 巻八 2025 年11 月 9 日(日)
■● 日時: 2025 年 11 月 9 日(日) 15時 〜 17 時半(開場:14:30/開演:15:00/終演:17:30/閉場:18:00) 会場:徳正寺 - 本堂 〒600-8051 京都市下京区富小路通四条下る徳正寺町39(富小路通西側) 定員: 50 名 入場料: 2,500 円 申し込み窓口: メリーゴーランド京都 TEL/FAX:075-352-5408 mail:mgr-kyoto@globe.ocn.ne.jp 〒600-8018 京都市下京区 河原町通四条下ル市之町251-2 寿ビルディング5F 営業時間: 10:00〜18:00 定休日:木曜日 URL: https://www.mgr-kyoto2007.com/ 德正寺とくしょうじ TEL/FAX:090-1902-3107(扉野/住職) mail:info@tokushoji1476.com 〒600-8018 京都市下京区 富小路通四条下る徳正寺町39 *参加人数とご連絡先(メールアドレス、電話番号)をお伝えください。
Tobirano Rabbit
2025年10月15日読了時間: 3分


乙巳(令和5/2025)秋季彼岸会法話
暑さ寒さも彼岸までと申しますが、今朝は言葉通り秋の気配を肌で感じましたが、ここに至るまで、この夏は本当に長い長い夏でした。それに、涼しくなったと申しましても、今日午前中、東山に参りますと蝉の鳴き声が聞こえるなか、アキアカネがツイーと空を切っていました。暑すぎて息を潜めていた...
釋源祐
2025年9月21日読了時間: 4分
妙好人のフィールド 大月 健さんのこと
おととい、『 屋上野球 Vol.2 』(2014年7月、 編集室 屋上 )に寄稿したエッセイをふと読み返した。書き出しを「草野球を二十年続けている」としていて、「三十年続けている」としたいところだが、ここ数年試合には出ていない。しかし、幽霊部員として在籍してるから、やはり三...
釋源祐
2025年7月29日読了時間: 4分


井上彰淳戦後日記 1946年(昭和21)1月2日
一月二日 水曜日 晴 子規全集を読む。子規は三十六才で此世を去る。竜之介も三十六才で自らの命を断てり。自分も三十六になるの感慨実に大なるものあり。努めざるべからず。幸子我を指して俗臭強き人と云ふ。俗に徹するも亦よし。新生日本は神懸り人を排して偉大なる俗物を待望しあり。邦家の...
井上 迅
2024年11月19日読了時間: 1分


井上彰淳戦後日記 1946年(昭和21)1月1日
悪夢の如き敗戦の年は過ぎた。日本にとつても又自分にとつても昭和二十年は余りにも不幸な年でありすぎた。
井上 迅
2024年11月18日読了時間: 2分


詩祭 Poetry Festival「百年のわたくし」 巻七
「百年のわたくし」巻七 ■● 日時:2024年10月5日(土) 17:00~19:30 (開場:16:30/開演:17:00/終演:19:30/閉場:20:00) 会場:徳正寺 - 本堂 〒600-8051 京都市下京区富小路通四条下る徳正寺町39(富小路通西側)...
Tobirano Rabbit
2024年9月6日読了時間: 4分


原爆で亡くなった正子の叔父が認めた死の3ヶ月余り前の手紙
「だれかから聞いたことのある戦争のはなし」を聞かせてほしいと、竹中万季さんから 依頼を受け、 「約百年前の女学生だった大伯母の日記、母の伝え聞くひょうきんだった大叔父が原爆で命を落とす前に綴った手紙が教えてくれた話」を、万季さんたち が 運営するme and you...
Tobirano Rabbit
2024年8月31日読了時間: 2分


2 月 25 日 ブッダ カフェ 第152回 長田浩昭さん 報告
長田浩昭さん 報告 奥能登(珠洲市・輪島市・能登町・穴水町)への支援 日 時: 2 月 25 日(日)午後 1 〜 3 時 場所:德正寺本堂 2月25日(日)のブッダカフェ第152回では、奥能登に生まれ(能登町宇出津うしつ)、奥能登を熟知する長田浩昭おさだひろあきさん(...

釋 源祐
2024年3月14日読了時間: 4分


ブッダ・カフェ 第147回
毎月25日はブッダ・カフェの日です。 ブッダ・カフェ 第147回 2023年9月25日(月) 13:00〜16:30 いつもの客殿座敷にて、いつもの座談を開きます。 場所:徳正寺(とくしょうじ) 〒600-8051 京都府京都市下京区富小路通り四条下る徳正寺町39...

釋 源祐
2023年9月1日読了時間: 1分


ブッダ・カフェ 第146回
毎月25日はブッダ・カフェの日です。 ブッダ・カフェ 第146回 2023年8月25日(金) 13:00〜16:30 更新がおそくなりました。 本日のブッダカフェ、扉野は法務で不在ですが、 いつもの客殿座敷にて、いつもの座談を開きます。 場所:徳正寺(とくしょうじ)...

釋 源祐
2023年8月25日読了時間: 1分


ブッダ・カフェ 第145回
毎月25日はブッダ・カフェの日です。 ブッダ・カフェ 第145回 2023年7月25日(火) 13:00〜16:30 更新がおそくなりました。 本日のブッダカフェ、 いつもの客殿座敷にて、いつもの座談を開きます。 場所:徳正寺(とくしょうじ) 〒600-8051...

釋 源祐
2023年7月25日読了時間: 1分
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