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百年前の昨日と今日 1922年7月22日(土)23日(日) 井上正子日記

蓄音機屋さん洋服屋さん呉服屋さんやその他硝子ガラス屋さん


1922年(大正11)7月22日

七月廿二日 土曜日 晴 起床五時半 就眠十時

伯母様、もう暫く暫くとお止めするのに無理に帰っておしまいになった。私等は駅までお送りにいった。

その帰途、この間建った七條の借家を見にゆく。

並んだ借家は蓄音機屋さん洋服屋さん呉服屋さんやその他硝子ガラス屋さん等奇麗にお店がならんだ。公設市場は直ぐ近くだし、簡易食堂が隣に立派にひかえているし、活動写真はあるし、中々便利ににぎやかになっているのに驚いた。

〝ほんとにいいところになりましたのね。でも暑いでしょう、西日があたってなんて〟いいながら私等は帰途についた。


1922年(大正11)7月23日

七月廿三日 日曜日 晴 起床五時 就眠十時

洋裁の講習が市立[京都市立高等女学校, 現 京都市立堀川高等学校]の同窓会であるので今朝から行く。

簡単な子供服が次々に出来るの嬉しい。

K様やT様も沢山の方が来ていらっしった。

みんな若い者ばかりがミシンのはたでべちやくちやお話ししながら、楽しい一日をなつかしの友と終えて、帰ったのは五時頃であった。

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1922年(大正11)8月28日 八月廿八日 月曜日 晴 起床五時 就眠十時 朝食後、直に大谷大谷[東山の大谷祖廟/図地 g-3]へ参詣に行く。黒味を帯びたる緑の松の木の間からかすかに美しい朝の日の光はさしこんでいる。 石の敷石は掃き清められているのが遠く連なっている。 二、三の人影が見える。私の歩む下駄のひびきがはっきり分かる。 静かな朝の気分にうっとりとひたりながら何にも考えないで足を運ばせる

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