TOKUSHOJI since 1476


Photography: Michel Delsol
Film: Polaroid type 665 negative
Camera: Mamiya Universal Press with 65 mm lens.
Date: June 17th, 2010

癸卯みずのとう(令和5/2023年)
詩祭 Poetry Festival 百年のわたくし 巻六
詩の朗読会 Poetry Reading Event
10 月 7 日(土)午後 4 時〜 7 時
(開場:15:30/開演:16:00/終演:19:00/閉場:19:30)
会場:徳正寺 - 本堂
定員: 40 名
参加費:2,500円
申し込み窓口:德正寺 扉野良人(とびらのらびと)
TEL:090-1902-3107
*参加人数とご連絡先(メールアドレス、電話番号)をお伝えください。
■●
日時:2023 年10 月 7日(土)
午後 4 〜 7 時(開場:15:30/開演:16:00/終演:19:00/閉場:19:30)
第一部
菅 木志雄(すがきしお)氏 講演
わが妻 富岡多惠子
第二部
百年のわたくし ポエトリーリーディング
素潜り旬/季村敏夫/メリンダ・スミス+菊池利奈
/時里二郎/藤原安紀子/荒木みどり+吉田省念 /扉野良人
出演者(敬称略):
荒木みどり(あらきみどり)
1952年、長崎市生まれ。73年より京都在住。78年、ヨシダミノルとともに「恋心の本業」を実践(現在に至る)。1979-90年、京都アンデパンダン展に毎年出展。同展に特記されるパフォーマンスに「きりこときこりの生涯」(80-83年)、「爆発的凝縮のカプセル」(86年)、「叙情は暴力」(87年)がある。1981年-現在、GOOD ART展に出展。同展にソロインスタレーション「時空喰散」(12年)、「9×9×9」(12年)など。1982年、ヨシダミノル、吉田省念とともに美術館で生活(美術劇場@兵庫県立美術館)。2000年より、ヨシダミノル、吉田省念、吉田朝麻と現代家族カルテットを結成。2001年から「現代家族」に継承。
菊地利奈(きくちりな)
滋賀大学教授、キャンベラ大学在外研究員、詩の翻訳家。著書に、日英対訳アンソロジー『Poet to Poet: Contemporary Women Poets from Japan 』(2017年、Recent Work Press)、『pleasant troubles 喜ビ苦シミ翻ル詩~日毫対訳アンソロジー~』(2018年、Recent Work Press)、『対訳 左川ちか選詩集』(2023年、思潮社)等。
季村敏夫(きむらとしお)
1948年、京都市生まれ。詩集に『木端微塵』(2004年、書肆山田)、 『ノミトビヒヨシマルの独言』(2011年、書肆山田)、『膝で歩く』(2014年、書肆山田)、ほか多数。神戸のモダニズム詩人の動向を伝える『山上の蜘蛛―神戸モダニズムと海港都市ノート』(2009年、みずのわ出版)、『窓の微風―モダニズム詩断層』(2010年、みずのわ出版)、 編集『神戸モダニズム』(都市モダニズム詩誌、第27巻、ゆまに書房)がある。『一九三〇年代モダニズム詩集―矢向季子・隼橋登美子・冬澤弦』(2019年、みずのわ出版)、高木彬との編輯に『一九二〇年代モダニズム詩集――稲垣足穂と竹中郁その周辺』(2022年、思潮社)
菅 木志雄(すがきしお)
1944年岩手県生まれ。李禹煥や関根伸夫などとともに「もの派」を代表するアーティスト。木や石、金属などの自然物・人工素材を、加工せずに空間に配置し、そこで生まれる光景を「状況(景)」と呼んで作品化してきた。74年からは、すでに設置されたものを新たに置きかえ、空間を活性化させる「アクティヴェイション」と呼ぶ行為を展開してきた。これまで数多くの個展・グループ展に参加してきたが、2012年ロサンゼルスのBlum & Poeで行われた「太陽へのレクイエム:もの派の美術」への参加をきっかけに、アメリカにおける再評価の機運が高まった。その後、同年ニューヨーク近代美術館で開催された「Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde」に参加。16年にはイタリア・ミラノのピレリ・ハンガービコッカで大規模個展「Situations」が開催され、17年の第57回ヴェネチア・ビエンナーレ「VIVA ARTE VIVA」にも出展作家として参加した。08年、栃木県那須塩原市に菅の作品を常時展示するスペース「菅木志雄 倉庫美術館」が開館した。2016年、毎日芸術賞受賞。
妻は、今年(2023年)4月8日に他界した、小説家・詩人 富岡多惠子(とみおか たえこ)。
素潜り旬(すもぐりしゅん)
詩人。1992年生まれ。大阪在住。詩を書くこととポエトリー・リーディングをほぼ同時に始め、現在も続けている。著書に『パスタで巻いた靴』(港の人)、同世代の詩人、澤村貴弘、佐藤瑞穂との私家版『詩集・回転木馬』がある。「生きる」(@ikiru_band)としてPodcastを中心に活動中。今年5月、自主レーベル「生きるのハトバbooks」から詩集『エイガシ』カセット『狼に食べられそう、君に夢中』を同時リリース。
時里二郎(ときさとじろう)
1952年兵庫県生まれ。同志社大学文学部卒業。95年「ジパング」(思潮社。第37回晩翠賞)。2003年「翅の伝記」(書肆山田。第22回現代詩人賞)。18年「名井島」(思潮社。第49回高見順賞・第70回読売文学賞)。京都新聞に「季節のエッセイ」を連載中。他に、18年高橋悠治作曲のバラッド集「鳥のカタコト 島のコトカタ」とモノオペラ「納戸の夢、あるいは夢のもつれ」のアルバムにテクストを提供。詩誌「カナリス」同人。
藤原安紀子(ふじわらあきこ)
1974年京都府生まれ。2002年、現代詩手帖賞受賞。詩集に『音づれる聲』(書肆山田・歴程新鋭賞)、『フォ ト ン』(思潮社)、『ア ナザ ミミクリan other mimicry』(書肆山田・現代詩花椿賞)。『どうぶつの修復』(港の人・詩歌文学館賞)詩誌『カナリス』同人。
メリンダ スミス Melinda Smith
吉田省念(よしだしょうねん)
1980年、京都市生まれ。13歳、エレキギターに出会い自ら音楽に興味をもち 現在に至る迄、様々な形態で活動を続ける。2008年、「songs」をリリース。同年、吉田省念と三日月スープ を結成。09年、アルバム「Relax」(吉田省念と三日月スープ)。11 - 13年くるりに在籍。14年から地元京都の拾得にてマンスリーライブ「黄金の館」 を主催。 16年、ソロアルバム「黄金の館」、17年、「桃源郷」をリリース。
扉野良人(とびらのらびと)
2009年、りいぶる・とふんをアマチュア出版として立ち上げる。書物雑誌『sumus』『四月と十月』同人。著書に『ボマルツォのどんぐり』(晶文社)、『Love is 永田助太郎と戦争と音楽』(季村敏夫との共著)ほか。11月に大伯母の日記『ためさるる日 井上正子日記 1918-1922』発行所:法蔵館/編集人:井上 迅 テキスト:磯田道史-小林エリカ-藤原辰史-井上章子(インタビュー)/書籍体裁:四六判 約472ページ)を刊行予定。


LOVE is
永田助太郎戦争と音楽
───────────
戦争前夜、ポエジイをモダニズムの調べにのせて発語した詩人 永田助太郎(1908-1947)その発語を音源とし、
声を、オトを、振動を、その愛を、時間と空間にときはなつ
2023.10.15.SUN
START 15:00
会場:徳正寺
料金:3,000円
出演:
素潜り旬(Vo./詩人)
本田未明(Sound./SUZMENBA)
太田泉(Perc:/SUZMENBA)
にしもとひろこ(Chor./Vo./Gt./たゆたう、Colloid)
鈴木モモ(ストリングラフィ)
扉野良人(narration/りいぶる・とふん)
永田助太郎 ながたすけたろう (1908-1947)
1908年2月11日、東京生まれ。27年、麻布中学を肺結核のため中途退学し、病気療養のため茅ヶ崎へ移住。快癒過程で独学で英文学を修める。33年8月、第一詩集『温室』(ラベ書店)刊行。37年5月創刊のモダニズム詩の中心地となる『新領土』(アオイ書房)に編集同人として参加。同誌に「空間」「時間」を連載。40年8月、『現代詩人集4』(山雅房)に「作用抄」を収録。11月、山田岩三郎との共編により『現代女流詩人集』(山雅房)を刊行。41年4月、『新領土詩集』(山雅房)を編集。43年6月、翻訳童話プエブロ・インディアン族の民話集『タイタイ昔話』(山雅房)。45年5月東京渋谷神泉町で空襲に遭い家屋焼失。1947年5月2日、疎開先の東京都町田市で会合出席中、メチル・アルコール禍により急死。行年39歳。没後、童話集『月姫と月王子』(教育学習社)が叔父でスペイン文学者の永田寛定の尽力で刊行された。
永田助太郎の兄貴分、近藤東は永田助太郎の詩の特徴をこう記す。
★ 最も厳しゅくであるために最もバラケツに。最もマジメであるために最もナンセンスに。最も日本語であるために最もカタ言に。最も単純であるために最もオシャベリに。最も散文であるために最も調子よく。最も感心するために最も軽蔑的に。最も陶酔するために最も批判的に。最も人間的であるために最も非人情的に。ETC
(「永田助太郎の人と作品について」『詩学』第六巻七号, 1951年8月号)

