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百年前の今日1922年7月4日(火) 井上正子日記

夏の祭気分もいよよこくなって来る。


1922年(大正11)7月4日

七月四日 火曜日 晴 起床五時 就眠十時

静かな夜の暗あんに伝って美しい祗園囃子が時々聞こえて来る。

こつこつと勉強している処女おとめの耳にはやさしい情調としてひびく。

夏の祭気分もいよよ[〈いよいよ〉の約]こくなって来る。

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