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百年前の今日1922年6月27日 井上正子日記

1922年(大正11)6月27日


六月二十七日 火曜日 晴 起床六時 就眠十時

夜、父上、母上、弟は日暮し[等観寺]へお見舞いにおこしになる。

種ちゃんは依然としてよくもならねば悪くもならぬとの事である。

米国アメリカの兄さんは種ちゃんの小さい生が、暫くの中にうばはれるとの宣告を受けた事も知らないので、種ちゃんの夏服を送ったと云うお手紙が来ていると云う話を聞けば、胸のいたくいたくなる様な気がするのである。

ほんとにほんとになおして上げたいと心から思うのである。

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1922年(大正11)8月28日 八月廿八日 月曜日 晴 起床五時 就眠十時 朝食後、直に大谷大谷[東山の大谷祖廟/図地 g-3]へ参詣に行く。黒味を帯びたる緑の松の木の間からかすかに美しい朝の日の光はさしこんでいる。 石の敷石は掃き清められているのが遠く連なっている。 二、三の人影が見える。私の歩む下駄のひびきがはっきり分かる。 静かな朝の気分にうっとりとひたりながら何にも考えないで足を運ばせる

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