百年前の今日1922年6月12日 井上正子日記

私は今まだそうした事に趣味がないため駄目だけれど、もう少し大きくなれば見ておいて価値のあるものだそうだ。


1922年(大正11)6月12日


六月十二日 月曜日 晴 起床六時 就眠十時

母上は今日、熊谷様の叔父様らと桂の離宮と聚楽院を拝見においでになった。お話を伺ってみると随分数寄をこらした立派なもので、現在でもあれだけの立派なものはとてもないだろうとの事である。

私は今まだそうした事に趣味がないため駄目だけれど、もう少し大きくなれば見ておいて価値のあるものだそうだ。



聚楽院 未詳。現在、桂離宮及び周辺に〈聚楽院〉と称した寺院・建造物は見当たらない。

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1922年(大正11)8月28日 八月廿八日 月曜日 晴 起床五時 就眠十時 朝食後、直に大谷大谷[東山の大谷祖廟/図地 g-3]へ参詣に行く。黒味を帯びたる緑の松の木の間からかすかに美しい朝の日の光はさしこんでいる。 石の敷石は掃き清められているのが遠く連なっている。 二、三の人影が見える。私の歩む下駄のひびきがはっきり分かる。 静かな朝の気分にうっとりとひたりながら何にも考えないで足を運ばせる