百年前の今日 1922年6月4日 井上正子日記

1922年(大正11)6月4日


六月四日 日曜日 晴 起床六時 就眠十一時

人間は死を恐れる程強いものはないと思う。

その恐ろしさのため迷信をも信じる様になるのだ。

そして、私達の様に親兄弟によって生きてるものは、自分自身よりもその親、その兄弟の死を恐れるものだと私は思う。

人間は又死によって信仰がほんとに得られる事も真理だと思う。


「人間は死を恐れる程強いものはない」 次行に「その恐ろしさのため迷信をも信じる様になる」と続くので、ここでは「人間は死を恐れる程度に、(それを上回る)強い〈恐怖心〉はない」という意味で解される。




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1922年(大正11)8月28日 八月廿八日 月曜日 晴 起床五時 就眠十時 朝食後、直に大谷大谷[東山の大谷祖廟/図地 g-3]へ参詣に行く。黒味を帯びたる緑の松の木の間からかすかに美しい朝の日の光はさしこんでいる。 石の敷石は掃き清められているのが遠く連なっている。 二、三の人影が見える。私の歩む下駄のひびきがはっきり分かる。 静かな朝の気分にうっとりとひたりながら何にも考えないで足を運ばせる